「8月の北アルプス 燕岳・大天井岳・常念岳を縦走登山 1日目」の続きです!
コース概要
2日目は燕山荘から大天井岳を経て常念乗越にある常念小屋まで向かいます。この日のハイライトは、燕岳から大天井岳までの表銀座と呼ばれる人気の縦走路です。槍ヶ岳、穂高連峰を眺めながらの天空散歩を満喫しましょう。
距離は9.2km 、コースタイムは約6時間です。
山行記録
燕山荘から大天井岳 天空の散歩道・表銀座を歩いて
5時ごろに起床し、眠い目をこすって小屋の外に出てみました。2日目も晴れです。
他の登山者とともに日の出を眺めます。雲海の向こうから太陽が上ると周囲の空気が暖まります。じっと眺めていると頬から次第に体の内側へと全身がじんわりと温まってきました。
朝食を食べた後、小屋の前の広場で靴紐を締めていると、ラジオ体操の曲が流れてきました。曲が流れると自然と体が動き出します。ラジオ体操、恐るべし!その場に居た人たちと体操をして、すっかり体が温まりました。
準備万端、7:00にさあ出発です。
稜線を南下していきます。右前方に槍ヶ岳が見えます。表銀座縦走では大天井岳、西岳を経てあそこまで達します。
行程は以下の通りです。
- 1日目:中房・燕岳登山口~燕山荘(燕岳山頂往復)
- 2日目:燕山荘~ヒュッテ西岳
- 3日目:ヒュッテ西岳~槍ヶ岳山荘(槍ヶ岳山頂往復)
- 4日目:槍ヶ岳山荘~槍沢~横尾~上高地
3泊4日の休みをとって行ってみたいです。
清々しい稜線歩きです。
いくらか下ると樹木の背丈が高くなり、花々が目を楽しませてくれます。
森林限界の境界線を歩いているのだなと実感します。そういえば以前に出会った英語圏のハイカーが、森林限界のことを「tree line」と呼んでいたのを思い出しました。たしかに遠くから見たら「線」だから、言い得て妙ですね。
さらに行くと岩肌に埋め込まれた小林喜作氏のレリーフが現れます。ここから木製の梯子をえっちらおっちら登って、槍ヶ岳方面と大天井岳方面への分岐に至ります。
今回は左手に進路をとって大天井岳へ。
大天荘から大天井岳往復
10:30頃、表銀座と常念岳、蝶ヶ岳方面への分岐点である大天井ヒュッテに到着です。
広々とした稜線上にある絶景のテント場です。ここで泊まると朝夕のダイナミックな空の色や景色の変化が堪能できるでしょう。あぁ、泊まりたい!
けれども現実は厳しい!仕事の都合、装備や私自身の体力などの制約から、今はまだそんなに自由に行程を融通することはできません。
今日は、大天井岳からの展望を堪能することにしましょう。山頂はヒュッテから10分ほどです。お昼ごはんを持ってでかけます。
山頂からは360度に展望が開けています。ぐるりと見回すと、北側に本日の出発地である燕岳、南東にこれから向かう常念岳が見えます。また、南西には個人的に未踏の槍ヶ岳、東には安曇野の町が見えます。
昼食にラーメンを食べながらのんびりしていると、ひらひらとアゲハチョウが飛んできて・・・
貴重な一枚が撮れました!お腹も心も満たされて山頂を後にました。
大天井岳から常念小屋 雷鳥の親子に遭遇
12:50に大天井岳を出発。表銀座とお別れして一路、常念岳方面へ向かいます。
鞍部に位置する常念小屋への下り坂を歩いていると、前方を歩く友人が短く「あ!」と声をあげ、ストックでハイマツの根本を指します。
視線をやると雷鳥が一羽!
身をかがめそっと観察します。その雷鳥は周囲を見回した後、ハイマツからハイマツへと歩いていきます。その後を追ってハイマツからヒナが一羽、二羽と出てきます。ハイマツの実をついばんでいます。どうやらお食事タイムのようです。
カメラを向けても小走りで距離を保つだけで、その場を離れようとしません。かわいい雷鳥の親子との出会いに疲れを忘れて、ザックを背負ったままローアングルでシャッターを押します。
ひととおり写真を取り終え立ち上がるとちゃんと疲れを思いだしますが、気分は晴れやかです。
常念小屋のある鞍部へ向かって下っていきます。ハイマツ帯はやがて背丈を超える樹林帯となり、それを抜けると常念小屋に到着です。
常念小屋に宿泊
16:00に常念小屋到着しました。途中、景色に目を奪われたり雷鳥の写真を撮ったりして随分のんびりした山行でした。
常念小屋で受付を済ませると、2階の相部屋に寝床を確保しほっと一息つきます。
常念小屋の夕食です。体に染み渡ります!
テント場や小屋の外のベンチでも登山者たちが山談義に花を咲かせています。
初めて出会う人同士が「山が好き」という一点で旧知の仲のようになれるのは、さながら山の魔法だなと思います。
3日目はいよいよ最終日、常念岳へのアタックに備えておやすみなさい。
「8月の北アルプス 燕岳・大天井岳・常念岳を縦走登山 3日目」に続きます!
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